

コーチ、クロールの息継ぎがどうしても苦手で…。必死に首をひねって横を向こうとしているのですけれど、ちっともラクにならないんです。

あぁ、まさにそこなんですよ。実はクロールの呼吸というのは、“首をひねって横を向いて”するものではないんです。

あら、横呼吸ではないのですか? ずっと横を向くものだと思っておりました…。

見る方向は確かに横なんですけれどね。首をひねって横を向こうとしている限り、いつまで経ってもラクに呼吸できないんですよ。今日は、なぜ首をひねっても呼吸できないのか、ラクに息継ぎする正しいやり方を整理していきましょう。
まず結論|呼吸は首をひねらずローリングで

まず結論からいきましょう。押さえてほしい要点はこの3つですよ👇
- クロールの呼吸は首をひねって横を向くのではない → そもそも可動域が足りない
- 鍵はローリング(体の回転) → 体ごと傾けるからラクに息継ぎできる
- 最初は斜め上を見るくらいでOK → 慣れたら正しい姿勢へ調整していく
首をひねるのではなく、体を回して呼吸する。

首ではなくて体を回す…なんだか今までと考え方が逆ですね。

そうなんです。ここから一つずつ詳しく見ていきましょう。
首をひねっても呼吸ができない理由

そもそも、どうして首をひねるだけでは呼吸できないのでしょう?

上手に泳いでいる方を見てごらんなさい。呼吸のときに首をひねったりしていないんですよ。クロールは横呼吸ですから横を向きたくなる気持ちはわかるんですけれどね。

試しにその場で、左右どちらでもいいので横を向いてみてください。そのとき、あごの位置が肩よりも後ろにいくまで首をひねれましたか?

あら…無理ですね。とてもそこまで回りません。

そうですよね。よほど可動域が広い方でないと、首だけで肩より後ろまでは向けません。そして、あごが肩より手前にあるということは、泳いでいる最中ならそこはほぼ水中なんですよ。

水中…!では呼吸しようとしても口に水が入ってしまいますね。

そうなんです。ですからむりやり顔を上げて呼吸しようとして、姿勢を崩しながら呼吸することになるんです。これがバテる大きな原因なんですよ。
重要なのはローリング



クロールの呼吸で重要なのは、首をひねることではなくてローリング(体の回転)なんですよ。やりすぎはいけませんが、少なくともリカバリー側の肩が水面に出るくらいは体を回しますから、意外と左右に動いているんです。

この写真、しっかり左右にローリングしているのがわかりますよね?

ほんとうですね、体がけっこう傾いています!

これだけ左右に傾いた状態で呼吸動作を入れますから、呼吸のときの顔の向きは体に対して“ほぼ正面”でいいんです。それが正しい呼吸ですよ。

体が傾いているぶん、顔は正面のままでも口が水面に出るということですのね…なるほど。
最初は斜め上を見るくらいでいい

でもいきなり“体に対して正面”で呼吸するのは、難しそうです…。

正直、呼吸がまだきちんとできていない状態でいきなりそれをやるのは至難の業なんですよ。ですから最初は、首も軽くひねって構いません。

そして呼吸のときは斜め上を見るくらいのつもりでやってみてください。まずはローリングでしっかり呼吸できるようになってから、ベストな姿勢へ修正していったほうが、正しい姿勢を覚えやすいんですよ。

ゴールの目安のようなものはございますか?

ありますよ。最終的な目標は、呼吸したときに下側のゴーグルが水没したまま呼吸できるようになること。たとえば右呼吸なら、左目では水中しか見えない状態が正しい姿勢の目安ですね。

下のゴーグルは水の中のまま…!とてもわかりやすい目安ですね。

成人の初心者や中級者を指導していると、自分ではローリングしていたつもりでもできていなかったり、首をひねる呼吸に頼って姿勢が崩れている方が結構いらっしゃるんですよ。ですからここは丁寧にいきましょう。

はい! ローリングをしっかり身につけて、ラクな呼吸を覚えます。

その意気です。ローリング技術をしっかり身につけて、ラクな呼吸を手に入れましょう!
頭が上がる・体が沈む・手が下がるといった呼吸まわりの悩みは、クロールの呼吸の3大悩みと改善ドリル7選でまとめて整理しています。呼吸全体を見直したい方は、合わせて読んでみてください。





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