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ジュニアスイマーの栄養アドバイス|成長期の小〜中高生スイマーが速くなるための食事の基本|保護者の方へ

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「うちの子、練習はしっかりやっているのに伸び悩んでいる…」
「成長期だから栄養に気をつけたほうがいいって聞くけど、具体的に何をすれば?」
「練習量に見合う食事ができているのか不安…」

ジュニアスイマー(小学生〜高校生)の保護者の方から、よく聞くお悩みです。

結論からお伝えすると、成長期のスイマーにとって食事は「練習」と同じくらい重要です。むしろ、栄養が足りない状態で練習量だけ増やすと、伸び悩みや故障の原因になります。

この記事では、成長期のジュニアスイマー(小学生〜高校生)に向けた食事の基本と、保護者の方ができるサポートを、僕がこれまで多くの選手と家庭を見てきた経験から解説します。

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まず結論|成長期スイマーの食事はこの5本柱

結論から言うと、成長期のジュニアスイマーが押さえるべき食事の柱は次の5つです。

  • 量は普通の人の1.5倍 → 成長+練習の二重需要を満たす
  • 主食(炭水化物)を絶対に減らさない → エネルギー切れと筋肉分解を防ぐ
  • タンパク質は動物性+植物性=1:1 → 体を作る材料をバランスよく
  • カルシウム+ビタミンD・鉄分 → 骨と持久力を支える(特に女子は鉄)
  • 練習前後の補食 → 3食で足りないエネルギーを埋める

食事は「最大の練習」。練習量を増やす前に、まず食事の基本を整える。

ここから、ひとつずつ詳しく見ていきますね。

成長期スイマーは「普通の人の1.5倍」食べる必要があります

成長期(小学生〜高校生)のジュニアスイマーは、2つの大きな需要を同時に抱えています。

  1. 体を成長させるためのエネルギー・栄養素
  2. 競泳の練習・試合で消費するエネルギー・栄養素

つまり、運動しない大人と比べて、必要なエネルギーも栄養素も1.5倍程度多く必要です(2倍・3倍は不要)。

「食べ過ぎたら太るかも」と心配される保護者の方もいますが、競泳の練習量があれば、よほど偏った食事をしない限り過剰になることは少ないです。むしろ食事量が足りないことのリスクのほうが大きいと考えてください。

食事量が不足すると:

  • 身長が伸びにくい
  • 練習中の集中力が落ちる
  • 疲労が抜けにくく回復が遅れる
  • 故障しやすくなる
  • 免疫力が落ちて風邪をひきやすい
  • 女子スイマーは月経異常のリスク

これら全部のリスクが、栄養不足ひとつから連鎖して発生します。


基本① 主食(炭水化物)を絶対に減らさない

ジュニアスイマーの食事で最重要なのは主食(ごはん・パン・麺類)です。

「炭水化物=太る」というイメージから、ご飯を減らそうとする家庭がありますが、これは成長期スイマーには絶対NG

炭水化物が足りないと何が起こるか

炭水化物はエネルギー源です。これが足りないと、体は本来は体の材料になるべき「タンパク質」をエネルギー源として使ってしまいます

結果として:

  • 筋肉や骨の材料が足りなくなる(身長が伸びにくい・筋肉がつかない)
  • 練習の質が落ちる(エネルギー切れで踏ん張れない)
  • 疲労が抜けない(回復に必要な材料も不足)

主食の目安量

  • 小学生:毎食ごはん茶碗1杯〜大盛り1杯
  • 中学生:毎食ごはん大盛り1杯〜どんぶり1杯
  • 高校生:毎食どんぶり1杯〜2杯

玄米・全粒粉パン・もち麦ごはんなど精製度の低い穀物のほうがビタミンB群やミネラルも一緒に摂れるので、慣れさせるのがおすすめです。


基本② タンパク質は「動物性+植物性=1:1」のバランスで

タンパク質は体を作る材料=筋肉・骨・血液・髪・爪・ホルモンなど全身の素材になります。

必要なタンパク質量(目安)

  • 持久系の練習中心:体重1kgあたり1.2〜1.4g/日
  • スピード練習中心:体重1kgあたり1.6〜1.7g/日
  • (運動しない人は1.0g/日 → スイマーは1.5倍程度)

体重50kgのジュニアスイマーなら、1日60〜85gのタンパク質が必要です。これは毎食20g前後のタンパク質を摂る計算になります。

主なタンパク質食品の目安

  • 牛・豚・鶏肉100g → タンパク質約20g
  • 魚1切れ(70g) → タンパク質約13〜17g
  • 卵1個 → タンパク質約7g
  • 牛乳1杯(200ml) → タンパク質約7g
  • 豆腐1/2丁 → タンパク質約10g
  • 納豆1パック → タンパク質約7g

動物性と植物性のバランス

動物性(肉・魚・卵・乳製品)と植物性(大豆製品)を1:1のバランスで摂るのが理想です。

動物性に偏ると脂肪過多になり、植物性に偏ると必須アミノ酸のバランスが崩れます。両方を組み合わせるのがベスト。

1日の食事例:

  • 朝食:卵+納豆+牛乳
  • 昼食:鶏肉のソテー+豆腐の味噌汁
  • 夕食:魚+冷奴

タンパク質摂取のタイミングや「30分以内ゴールデンタイム」については、プロテインのゴールデンタイムはもう古い?もあわせて参考にしてください。


基本③ カルシウム+ビタミンDで成長期の骨を作る

成長期は骨が急速に発達する時期です。この時期に十分なカルシウムを摂れるかが、生涯の骨密度を左右します。

カルシウムを多く含む食品

  • 牛乳・ヨーグルト・チーズ(吸収率が高い)
  • 小魚(しらす・煮干し・桜えび)
  • 豆腐・納豆などの大豆製品
  • 緑黄色野菜(小松菜・モロヘイヤ)
  • 海藻(ひじき・わかめ)

ビタミンDがカルシウム吸収を助ける

カルシウムを摂っても、ビタミンDが不足していると吸収率が大きく下がります。セットで意識してください。

  • 鮭・さんま・いわしなどの魚
  • きのこ類(干ししいたけ・舞茸)
  • 卵黄
  • 日光浴(屋外での15〜30分の活動でも体内合成される)

水泳は屋内プールが多いので、日光浴の機会が少ないジュニアスイマーは特にビタミンDを意識した食事を心がけてください。


基本④ 鉄分不足は隠れた敵(特に女子スイマー)

ジュニアスイマーで意外と見落とされがちなのが鉄分です。

鉄分は血液中のヘモグロビンの材料で、全身に酸素を運ぶ役割を果たします。鉄分が不足すると:

  • 持久力が大きく低下
  • 疲労が抜けにくい
  • 練習中に息が上がりやすい
  • 集中力が落ちる
  • 顔色が青白くなる(貧血)

特に月経が始まっている女子スイマーは、月経による鉄分損失も加わるので、意識的な摂取が必須です。

鉄分を多く含む食品

  • ヘム鉄(吸収率高):レバー・赤身肉・まぐろ・かつお・あさり
  • 非ヘム鉄(吸収率やや低):ほうれん草・小松菜・ひじき・大豆製品

非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ると吸収率がUPするので、緑黄色野菜と柑橘類を組み合わせるのがおすすめです。

鉄分の詳細は鉄分不足がパフォーマンスに与える影響を参考にしてください。


基本⑤ 練習前後の補食でエネルギー切れを防ぐ

練習量が多いジュニアスイマーは、3食だけではエネルギーが足りないことがあります。そこで重要になるのが補食(間食)です。

練習前の補食(空腹防止)

練習1〜2時間前に消化のいい炭水化物を中心に:

  • おにぎり1個
  • バナナ1本
  • カステラ・どら焼きなどの和菓子
  • エネルギーゼリー

空腹で練習すると、体が筋肉を分解してエネルギー源にしてしまうので、これは防ぎたいです。

練習後の補食(回復+次の食事まで繋ぐ)

練習後すぐに食事ができないとき:

  • おにぎり+ゆで卵
  • サンドイッチ
  • 肉まん・あんまん
  • ヨーグルト+果物
  • 牛乳+バナナ

糖質+タンパク質の組み合わせが回復に最適です。

レース当日の補食についてはレース当日の補食ガイドもあわせてどうぞ。


食事の落とし穴:避けたいNGパターン

逆に、ジュニアスイマーが避けたい食習慣を整理します。

NG① 朝食を抜く

朝練がある場合、朝食を抜くとエネルギー切れで練習の質が落ちる+筋肉分解リスク。

NG② 体重を気にしすぎて食事制限

女子スイマーで多いパターン。成長期の食事制限は身長停止・月経異常・骨密度低下のリスクが極めて高い。女性アスリートの三主徴も必ず確認してください。

NG③ お菓子・ジュースで空腹を埋める

練習前後の補食を市販の甘いお菓子・清涼飲料で済ませると、糖質ばかりで他の栄養素が不足。たまの楽しみは良いが、毎日の補食はおにぎり・果物・乳製品をベースに。

NG④ サプリメントへの過度な依存

「プロテインを飲めば速くなる」と勘違いするケース。サプリは食事の補助であって主役ではありません。基本は食事から摂ることが優先です。

NG⑤ 水分補給を忘れる

プールの中だと汗の自覚がないので脱水になりやすい。詳しくは水泳時の最適な水分補給を参照してください。


保護者ができるサポート

ジュニアスイマーの食事は、保護者の方の役割が大きい部分です。完璧を目指さず、できる範囲で意識してみてください。

  • 毎食「主食・主菜・副菜・汁物・乳製品」を揃えるのを意識する
  • 練習前後の補食を用意しておく(おにぎり・バナナ・牛乳など)
  • 体重・体感を週1で確認(急減は要注意)
  • 「今日何食べた?」と聞いて欠食をチェック
  • 食事を「楽しい時間」にする(義務感より楽しさ)
  • 女子スイマーで月経が止まる・体重減少などがあれば早めに婦人科や栄養士に相談

「食事は最大の練習」と言ってもいいほど、成長期スイマーにとって栄養は重要です。


よくあるご質問

Q. プロテインは飲ませたほうがいい?

食事で十分なタンパク質が摂れているなら不要です。食が細い・忙しくて食事が取れない場合の補助としては有効。詳しくはジュニア向けプロテインガイドを参考に。

Q. 子どもが朝食を食べたがりません

朝食抜きは練習の質を確実に下げます。食べやすいものから始めるのがおすすめ。バナナ1本+牛乳・ヨーグルト+果物・おにぎり1個などから始めて、少しずつボリュームを増やしてください。

Q. 食べても太らない子の場合は?

練習量と成長で消費される量が大きいので、痩せて見えるケースは多いです。体重が減り続けないかがチェックポイント。減り続けるなら食事量を増やす必要があります。月経が止まる・疲労が抜けないなどのサインがあれば、早めに専門家に相談を。

Q. 大会前は普段と違う食事にすべき?

大会前は糖質を意識的に増やす(カーボローディング)のが基本ですが、急に大きく変えるのは禁物。普段と大きく変わらない範囲で、消化のいい炭水化物を増やしてください。


まとめ:食事は「最大の練習」

ジュニアスイマーが速くなる・健全に成長するための食事の基本をまとめました。

  • 普通の人の1.5倍食べる必要がある
  • 主食(炭水化物)を絶対に減らさない
  • タンパク質は動物性+植物性=1:1
  • カルシウム+ビタミンDで成長期の骨を作る
  • 鉄分不足は隠れた敵(特に女子)
  • 練習前後の補食でエネルギー切れを防ぐ

食事は「最大の練習」。練習量を増やすより、まず食事の基本を整えるほうが、結果的に伸びるケースは少なくありません。

完璧を目指さず、できるところから少しずつ。本人と保護者の方で、食事を楽しい時間にしていきましょう。

レース当日に何を食べるかは、競泳レース当日の補食ガイド|時系列で何を食べる?で時系列にまとめています。本番前の食事に迷ったら参考にしてみてください。

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