「ターンの後の浮き上がりが、いつも遅い」。タクミさんがこぼした一言から、今日のテーマが決まりました。壁を蹴る瞬発力と、キックの推進力。この2つを水中で同時に鍛える応用トレが「水中バーティカルジャンプ」です。

コーチ、バーティカルキックは分かったつもりなんですけど、別バージョンもあるんですか?

あるよ。それが水中バーティカルジャンプ。壁を蹴る瞬発力とキックの推進力を、同時に鍛えられるトレーニングなんだ。

水中でジャンプ、ですか?普通のジャンプとどう違うんですか?

水の抵抗があるぶん、陸上より強い筋力と爆発的な推進力が必要になる。スタートやターン後の浮き上がりスピードを上げたいなら、うってつけだよ。
まず結論|キック力を底上げする応用トレ
タクミさんはすぐ「一気にやりたい」と前のめりになるタイプ。だからこそ、先に着地点を押さえておきます。要点はこの3つです。
- 壁を蹴る瞬発力とキック推進力を同時に鍛える応用トレ
- 深いプール=バーティカルキック/浅いプール=ジャンプ、と使い分ける
- 即効性は低いが、続ければ確実に効いてくる
地味だけど効く。続けるほど、キックの推進力が変わってきます。

即効性は低い…って、そこは正直あんまり嬉しくないっすね。すぐ結果が欲しいタイプなんで。

そこは隠さず言うよ。焦って一気にやるより、一つずつ積む方が結局は近道なんだ。順番に見ていこう。
水中バーティカルジャンプとは?
やっていることはシンプルです。水底まで潜って膝を曲げて沈み、瞬発的に床を蹴ってジャンプし、水上へ飛び出す。これで浮き上がりスピードとキックの推進力を同時に強化できます。ターン後の浮き上がりやスタート直後の爆発力アップに最適なトレーニングです。

なるほど、イメージ湧きました。じゃあ早速やり方教えてください、水深とか関係あります?

あるある。プールの深さでやり方が変わるんだ。まずは深いプールから。
深いプール(1.5m以上)でのやり方
水深1.5m以上の深いプールでの手順はこうです。ストリームライン姿勢(体を一直線に保つ)を作れるかがカギになります。
- 水底まで潜って膝を曲げて立つ
- 両手をストリームライン姿勢にする(体を一直線に)
- 足の指で床を強く蹴り、爆発的にジャンプ
- ジャンプ直後に力強くドルフィンキックで一気に水上へ
- 落下し始めたら動きを止め、スムーズに沈む
- 着地と同時に膝を曲げ、次のジャンプへ移行
ポイントは3つ。着水後すぐ次のジャンプに移る(素早いリカバリー力とバランス感覚を養う)、ジャンプ後は4〜6回のドルフィンキックを打つ(水中動作の強化)、落下時は余計な動きをせずスムーズに沈む(次の準備を整える)です。

ジャンプの後のドルフィンキック、意識しないと難しそうですね…!つい先にジャンプの勢いだけで行っちゃいそう。

最初は難しいよ。でも蹴るタイミングを覚えると、キックの推進力が大きく変わる。ここは急がず、丁寧にね。
浅いプール(1.0m〜1.2m)でのやり方
次に水深1.0m〜1.2mの浅いプールでの手順です。深いプールと違い、深く沈みすぎないのがコツになります。
- 水中に立ち、両手を耳の横に引く(準備姿勢)
- 膝を軽く曲げ、しっかり沈み込む(深く沈みすぎない)
- 足の指で床を強く蹴り、爆発的にジャンプ
- ジャンプしながら素早くストリームライン姿勢を作る
- 足が地面につくまでに1、2回のドルフィンキックを打つ
ポイントは、けのび姿勢(ストリームライン)を意識して浮き上がりをスムーズに、膝を曲げすぎず力強く床を蹴ること。ただし深く沈みすぎると負荷は増えますが、膝への負担も増すので注意です。

深いプールと浅いプールで、やり方がちょっと違うんですね。どっちもやった方が効きます?

どちらも爆発的なキック力を鍛えられるよ。まずは自分の通えるプールの環境に合わせてやってみよう。
深いプールと浅いプール、それぞれの狙いを表で整理しておきます。
| 水深 | 準備姿勢 | ドルフィンキック | 主な狙い |
|---|---|---|---|
| 深い(1.5m以上) | 水底で膝を曲げて立つ | 4〜6回 | 浮き上がり+水中動作の強化 |
| 浅い(1.0〜1.2m) | 立って両手を耳の横に | 1〜2回 | 浮き上がりをスムーズに+瞬発力 |
バリエーション(難易度UP)
慣れてきたら難易度を上げられます。ストリームラインを維持したままのジャンプ(空中でしっかり腕を伸ばし、体を一直線に)と、片足ジャンプ(交互)でバランス感覚を鍛え、左右均等なキック力を養う方法です。

片足ジャンプ、面白そうっすね!慣れる前にいきなりそっちから挑戦してもいいですか?

気持ちは分かるけど、そこは順番だよ。まず両足で形を作ってから。片足は難しいぶん、キックの安定感が増すから、基本ができてからしっかり取り組もう。
どんな効果があるの?
水中バーティカルジャンプで期待できる効果は主に4つです。ターン後の浮き上がりスピード向上(壁を蹴る瞬発力&キックの強化)、スタート時の爆発力(スタート後の推進力UP)、水の抵抗を受けながらのジャンプでキック力UP、そしてドルフィンキックの水中動作の強化です。

ターンの後、いつも浮き上がりが遅くなっちゃうんですけど、これで改善できますか?

もちろん。水中での瞬発力を鍛えれば、ターン後の浮き上がりがスムーズになるよ。まさにタクミさんの弱点に効くトレなんだ。
トレーニングメニュー(レベル別)
回数の目安はレベル別に決まっています。深い水深と浅い水深で回数が違うので、下の表で確認してください。
| レベル | 深い水深 | 浅い水深 |
|---|---|---|
| 初心者向け | 3回 | 6回 |
| 中級者向け | 6回 | 12回 |
| 上級者向け | 10回 | 20回 |
余裕があれば、休憩を挟んで複数セット行うのもおすすめです。

けっこう回数が多いんですね…!僕なら一気に上級者メニューからいけそうな気がするんですけど。

そこがタクミさんの飛ばしすぎるクセだね。最初は少ない回数から始めて、徐々に増やすのがポイント。無理して膝を痛めたら元も子もないよ。

…確かに、いつも張り切りすぎて後で痛めるんですよね。少なめから始めます。
まとめ|キック力を根気よく磨こう
ここまでのトレーニングを継続すれば、キック力の向上が期待できます。即効性は低いけれど、続ければ確実に変わってくる動作です。根気よくいきましょう。
- 深いプールではバーティカルキック(基本のキック力を鍛える)
- 浅いプールでは水中バーティカルジャンプ(瞬発力&浮き上がり強化)
- けのび姿勢(ストリームライン)を意識し、フォームの精度UP
焦らず一つずつ。積み重ねた分だけ、キックは確実に変わっていきます。
キックの推進力をさらに引き上げたい人は、選択肢のひとつとしてトレーニングフィンを取り入れると、爆発的なキックの感覚を養いやすくなります。

今日からさっそく試してみます!でも今回は少なめの回数から、ですね。ターン後の浮き上がりが速くなったら嬉しいです!

その意気だよ。継続が一番大事だから、焦らずしっかり練習していこう!



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