「持久力をつけたい」と思って泳ぎ込んでいるのに、なぜか伸びない。そう感じている人はとても多いんです。ユウコさんもその一人でした。

コーチ、心拍数で運動強度を計算する基礎知識編は読みました。でも数字の目安はわかっても、実際どんなメニューをやればいいのか、そこがピンとこなくて…。

いい質問だね。数字だけ見ても泳ぎに落とし込めなきゃ意味がないもんね。今日は持久力編の第一弾、基礎持久力のメニューの考え方を解説していくよ。

基礎持久力…。つけたいとは思っていたんですけど、ちゃんと考えたことなかったです。私、いつも我流でだらだら泳いでるだけかも。

大丈夫、今日でその考え方がわかるよ。持久力をつけたい人には必見の内容だから、順番に押さえていこう。
まず結論|基礎持久力は「ゆっくり長く」が合言葉
結論から先に。基礎持久力トレーニングの要点は、たった3つだけです。
- 基礎持久力は「ゆっくり長く泳ぐ」のがポイント
- 低めの強度で長めに、休憩は短くする
- 続けられないなら呼吸法の見直しも大事
合言葉は「ゆっくり長く」。焦らず、基礎から積み上げていきましょう。

えっ、速く泳いで追い込むんじゃなくて「ゆっくり長く」なんですか。てっきり苦しいのを我慢するものだと思ってました…。

そう、そこが肝心なところ。じゃあひとつずつ詳しく見ていこうか。
基礎持久力のポイントは“ゆっくり長く泳ぐ”こと
水泳のトレーニングには持久力カテゴリーが3種類あります。練習メニューでEN1と表現されることも多いのが、この基礎持久力です。

EN1…名前は聞いたことありますけど、中身まではわかってなかったです。みんな当たり前に知ってるのかと思うと、ちょっと気後れしちゃって。

知らなくて当然だよ、そのための解説だからね。基礎知識編②でも触れたけど、基礎持久力の運動強度はだいたい 55〜65%くらいがちょうどいいとされてるんだ。

大事なのは、ゆっくり長く泳ぎ続けられるペースであること。

55〜65%って言われても、体感がイメージしにくいです…。私、力み過ぎちゃう気がする。

ジョギングくらいのペースだと思ってくれればいいよ。ちょっと呼吸は速くなるけど、話しながら走れるくらいの余裕のあるペース、って感じだね。
基礎持久力トレーニングによる効果

この基礎持久力トレって、続けるとどんな効果があるんですか。

主にこんな効果が期待できるよ。数えてみると、けっこう嬉しいものが並ぶんだ。
- 1回の呼吸で今までより多くの空気を入れ換えられるようになる
- 血液循環機能や心肺機能が向上し、筋肉に酸素を送りやすくなる
- 疲れにくくなる
- 脂肪燃焼効果が最も高まるので、ダイエットにも効果抜群

簡単に言ってしまえば、スリムで元気ってことだね。(ちょっと違うかもしれないけどw)

ダイエットにも効くんですね。それなら続けるモチベーションになります。私にも続けられそう。
基礎持久力トレーニングの長さと休憩時間
“ゆっくり長く”とはいっても、泳ぐ時間が短いと運動効果は出にくいもの。一般的には、1セットにつき6分以上を連続で泳ぐか、短い休憩をはさみながら泳ぐ必要があるとされています。

6分以上!? けっこう長いですね。私、途中でくじけそう…。

泳ぐトータル時間が短いほど、体に刺激を与える時間が短くなって、得られる効果も少なくなっちゃうからね。

距離で考えるなら25mや50mを繰り返すのもアリだよ。ただ、こまめに休憩を入れると想定より速いペースになりやすいから注意だね。

なるほど、休憩を取りすぎると逆にペースが上がっちゃうんですね。
基礎持久力メニューの考え方
メニューの考え方は“疲れないスピードで長く泳ぎ、休憩は短くする”こと。休憩時間の目安は、距離ごとにざっくりこんな感じです。
| 距離 | 休憩時間の目安 |
|---|---|
| 25m | 5〜10秒 |
| 50m | 10〜15秒 |
| 100・200m | 20秒 |
| 400m | 30〜40秒 |
| 800m | 60秒 |

みじかっ! 400m泳いで30〜40秒しか休めないんですか。私にはとても無理な気が…。

それぐらいで大丈夫なんだ。むしろ、休憩しないと続けられないっていうのは、すでに基礎持久力の域を超えてる可能性があるってことなんだよ。

合言葉は“ゆっくり長く”だからね。短い休憩で続けられない時点で、それは君にとっての“ゆっくり”じゃないってこと。

あー、耳が痛いです…。つい周りに置いていかれたくなくて、頑張って速く泳いじゃってたかも。

焦らなくていいんだよ。この休憩時間で、トータル15〜20分は続けたいところ。さらに言えば、基礎持久力トレはなるべく毎日、できなくても2日に1回はやりたいね。

それをどれくらい続ければいいんですか。

それを2〜3カ月続けて、ようやく持久力トレーニングの基礎ができあがるんだ。

2〜3カ月…。コツコツ積み重ねが必要なんですね。焦っても仕方ないんだ。
今までいくら泳いでも持久力が伸びないと感じていた人は、この基礎持久力トレが足りていなかった可能性が高いんです。もう一度、基礎からじっくり取り組んでみましょう。
やっぱり大事だった呼吸法

でもコーチ、私はゆっくり泳いでるつもりでも、そんなに休憩が短かったら息が上がって続けられない気がします…。やっぱり私だけできないのかな。

そういう人、実はけっこう多いんだよ。だからユウコさんだけじゃない。でもね、それはまず呼吸法を見直して、しっかり練習する必要があるサインかもしれないよ。
いくらゆっくりのペースで泳いでいても、呼吸法が未熟だと息が上がるのは当たり前。息を止めて歩いていたら、誰だっていつかは苦しくてゼーハーしてしまいますよね。それと同じことなんです。

たしかに…。ペースだけの問題じゃないんですね。

酸素がしっかり筋肉に供給されないと酸欠状態になるから、体力に余力があっても体は動かなくなる。水泳は呼吸が制限されるスポーツだからこそ、呼吸法が身についてるかどうかでできることが大きく変わるんだよ。
なお、息苦しさが強い・胸が痛むなど体の不調を感じるときは、無理をせず専門家や医師に相談してくださいね。

まずは「ゆっくり長く」と呼吸法、両方を意識してコツコツ続けてみます。人と比べず、自分のペースで。ありがとうございます、コーチ!

その意気だよ。焦らず基礎から積み上げていこう。応援してるからね。
基礎持久力は「ゆっくり長く」。2〜3カ月のコツコツが、伸び悩みを抜け出す一番の近道です。



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