耳に水が残ると、音がこもってコーチの声やスタートの合図が聞き取りにくくなります。練習中に困ったときは、終わるまで我慢せず、プールサイドでできる方法から順番に試してみましょう。

コーチ、練習中に片耳へ水が入って、声が聞き取りにくくなりました。今すぐできることはありますか?

あります。まずはプールサイドで、水が入った耳を下にして排出を試しましょう。少し残るときは、水を足してまとめて出す方法も使えます。

水が入っているのに、さらに水を足してもいいんですか?

少量の水が張り付いて抜けないときは、たっぷりの水と一つの塊にすると出やすくなることがあります。練習中にできる実用的な方法として、手順を後ほど説明しますね。
まず試す順番
練習中は4つ、練習後は2つ
- 水が入った耳を下にして頭を傾ける
- 耳たぶをやさしく動かす
- 安全な場所で軽く跳ぶ
- 少量だけ残るなら、水を足してまとめて出す
- 練習後は耳を下にして横向きで待つ
- 残るときは低温・低風量のドライヤーを離して使う
| 場面 | 先に試すこと | 目安 |
|---|---|---|
| 練習中 | 傾ける・耳たぶを動かす・軽く跳ぶ | その場で短時間 |
| 少量が残る | 水を足してまとめて出す | 一度試す |
| 練習後 | 横向き・タオル・弱い冷風 | 耳の外側を乾かす |
耳の水が抜けにくい理由
耳の入り口から鼓膜までの外耳道は、まっすぐな筒ではありません。曲がった部分や耳垢の表面に少量の水が張り付くと、耳を下に向けただけでは流れないことがあります。
音がこもるのは、残った水が音の伝わり方を邪魔するためです。まずは耳の中をいじらず、水そのものを外へ動かす方法から試します。
練習中にできる4つの水抜き方法

まずはどの順番で試せばいいでしょう?

耳を下にして傾ける、耳たぶを動かす、安全な場所で軽く跳ぶ。それでも少し残るなら水を足す、の順で十分です。
1. 水が入った耳を下にして傾ける
人や道具から離れた滑りにくい場所で、水が入った側の耳を真下へ向けます。数秒そのまま保ち、頭を激しく振らずに水が動くのを待ちます。
2. 耳たぶをやさしく動かす
耳を下へ向けたまま、耳たぶを上下や後ろへ軽く引きます。外耳道の形が少し変わり、出口付近に張り付いた水が流れやすくなります。
3. 安全な場所で軽く跳ぶ
水が入った耳を下にし、その側の足で軽く数回跳びます。壁や手すりのそばで、着地できる足場を確かめてから行いましょう。強く跳んだり、頭を大きく振ったりする必要はありません。
4. 水を足して一つの塊にして出す

水を足すときのコツを教えてください。

水が入った耳を上に向け、清潔なぬるま湯(シャワーのお湯など)を静かに入れます。水が耳の中へ十分触れたら、すぐ反対へ傾けて一気に出します。
水を足して抜く手順
- 水が入った耳を上に向ける
- 清潔なぬるま湯を、耳の中へ静かに十分触れさせる
- すぐに耳を下へ向け、足した水と一緒に流す
強いシャワーを当てる方法ではありません。痛みや耳だれがあるとき、鼓膜チューブや耳の手術歴があるときは行わないでください。
少量の水だけが表面張力で残っているときに、より大きな水のまとまりを作って動かす生活の知恵です。プールサイドで一度試し、抜けなければ次の方法へ切り替えます。
練習後に試す2つの方法

何度も繰り返したほうが抜けやすいですか?

一度で抜けなければ、練習後の方法へ切り替えましょう。何度も耳を触るより、横向きで待って外側を乾かすほうが耳を傷めにくいです。
5. 耳を下にして横向きで待つ
タオルを敷き、水が入った耳を下にして数分横向きになります。出てきた水はタオルで受け、耳の外側と入り口の見える範囲だけを拭きます。
6. ドライヤーの弱い風を離して当てる
まだ湿った感じがあるときは、ドライヤーを低温・低風量にし、耳から数十cm離して風を当てます。熱く感じたら距離を取り、耳の中へ風を強く送り込まないようにします。
耳を傷つけやすい3つの行動

綿棒で水を吸わせるのはダメですか?

耳の奥へ入れると、水や耳垢を押し込むことがあります。タオルで拭くのは、耳の外側と入り口の見える範囲までにしましょう。
- 綿棒・耳かき・指を奥へ入れる
- 頭を激しく振り続ける
- 熱い風や強いシャワーを近くから当てる
早く抜こうとして耳の中をこすると、かえって違和感が長引きます。水を外へ動かし、耳の中は触らないのが基本です。
毎回水が入る人は耳栓で予防する

毎回水が入るなら、耳栓を使ったほうがよさそうですね。

そうですね。最初は外しやすく紛失しにくいコード付き、既製品が合いにくければ耳の入り口を覆う粘土状タイプを比べると選びやすいです。
| タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| コード付き成型 | 外しやすく、紛失しにくい | 初めて使う人 |
| 粘土状シリコン | 耳の入り口を覆うように形を合わせる | 既製形状が合いにくい人 |
| ワックス・ゲル | 柔らかく形を調整しやすい | 装着感を比べたい人 |
VIEW コード付き耳栓|初めて選びやすい
左右がコードでつながっているため、外したときに片方をなくしにくいタイプです。初めて水泳用耳栓を試す方は、まず圧迫感と外れにくさを練習で確認しましょう。
パティ・バディーズ|耳の入り口に合わせやすい
やわらかい素材を耳の入り口へ合わせるタイプです。耳の奥へ押し込まず、商品の説明どおり入り口を覆って使います。既製の成型タイプが当たりやすい方の比較候補です。
ワックス・ゲル耳栓|柔らかい装着感で選ぶ
形を調整しやすいタイプです。水泳用途の表示、使用回数、交換時期を購入画面で見て選びます。小さくちぎれた状態や汚れた状態では使わず、説明書に沿って交換しましょう。

大会でも耳栓は使えますか?

普段の練習で外れないこと、周囲の音が必要以上に聞こえにくくならないことを確認してから使いましょう。大会では主催者や競技会の案内も確認してください。
コーチ視点の選び方
音を完全に遮ることより、練習中に外れず、痛くならず、自分で着脱しやすいことを優先します。購入後は大会でいきなり使わず、普段の練習で試してください。
痛みや耳だれがあるときは水抜きを中止する
耳の痛み、耳だれ、赤みや腫れ、はっきりした聞こえにくさがあるときは、耳へ水や物を入れず耳鼻科で相談してください。水だけではなく、耳垢の詰まりや外耳道の炎症が原因のことがあります。
水が抜けたあとも違和感が続く場合や、同じ側で何度も繰り返す場合も、無理にセルフケアを重ねず一度確認してもらうと安心です。
まとめ|練習中は4つの順番で試す
- まず耳を下にして傾け、耳たぶを動かす
- 安全な場所なら軽く跳ぶ
- 少量だけ残るときは、水を足してまとめて出す
- 練習後は横向き・タオル・弱い冷風で乾かす
- 耳の奥へ綿棒や指を入れない
- 繰り返すなら、自分に合う水泳用耳栓を試す

耳の水抜きは、強くやるほど早く抜けるわけではありません。短時間で順番に試し、抜けなければ練習後の乾燥へ切り替えれば大丈夫です。

これなら練習中に困っても落ち着いて対処できそうです。

まずは「傾ける、耳たぶを動かす、軽く跳ぶ、水を足して出す」の順番を覚えておきましょう。

何度も繰り返す方は、耳栓を試しつつ、練習後に耳の外側を乾かす流れまでセットにすると快適に泳ぎやすくなります。



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