「水泳は全身運動だから、体のバランスは自然にととのう」——多くのスイマーがそう信じています。でも実は、泳ぎこんでいる人ほど、知らないうちに筋肉の左右差をかかえていることがあります。

コーチ、水泳って全身を使うから、筋肉も左右バランスよくついてるものですよね?

そう思われがちなんだけど、実は意外とそうでもないんだ。

フォームの癖や呼吸の習慣、日常のちょっとした動作で、知らないうちに左右差が生まれてしまうんだよ。

えっ、知らないうちに!? それ、泳ぎに影響するんですか?

するんだ。悪影響が出たり、故障につながったりすることもある。今日はその中身を分かりやすく話していくよ。
まず結論|左右差はまず気づくことが第一歩
細かい話に入る前に、今日いちばん持ち帰ってほしい結論から。
- 左右差は泳ぎやすさ・速さ・ケガ・姿勢に関係する
- フォームが不安定/同じ所が痛む人は要チェック
- まず「気づくこと」が第一歩 → 直すのはそのあとでいい
左右差は誰にでもある。だからまず、自分の癖に気づくことから始めよう。

直すより先に、まず気づくことなんですね。よし、じゃあ今日で一気に直しちゃいましょう!

タクミさん、気持ちは分かるけど焦らないで。まずは仕組みをひとつずつ見ていこうか。
筋肉の左右差があるとどうなるの?
左右差があると起こることは、大きく分けて4つあります。
- 泳ぎのバランスが崩れてまっすぐ進みにくくなる
- 無駄な力を使うのでパフォーマンスが下がる
- 肩や腰など関節に負担がかかりやすくなる
- 長く続くと姿勢がゆがんでしまう

たとえばクロールで右手のかきが強すぎると、左手はそれに合わせて補おうとするんだ。

あっ、片方が強いと、もう片方も巻き込まれるんですね…!

そう。結果、どちらの手にも無理がかかって、効率の悪い泳ぎになっちゃうんだよ。
よくある左右差の原因

そもそも、どうして左右差が生まれちゃうんですか? 原因が分かれば全部つぶせますよね!

意気込みはいいね。まずは代表的な原因を並べてみよう。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 片側呼吸のクセ | 呼吸する側の筋肉ばかりが発達しやすい |
| 手足の使い方のクセ | 片方の足だけよく蹴る、片手でばかりかく など |
| 日常生活の動作 | カバンをいつも同じ手で持つ、片足に体重をかけて立つ など |
| 怪我の影響 | 過去の故障をかばう動きが定着してしまっている |
こうして見ると、特別なことをしていなくても、日常のなかで少しずつバランスが崩れていくのがよくあると分かります。

カバン、いつも右肩でした…。心当たりありすぎます。

そうやって気づけたのが大きな一歩だよ。
放っておくと起こる3つのトラブル

でもコーチ、ちょっとくらいの左右差なら、別に大丈夫ですよね?

それがね、長い目で見るといろいろ出てくるんだ。3つ挙げるよ。
❶ フォームが崩れる——左右の力がバラバラだと、フォームがどんどん不安定になります。「なぜかまっすぐ泳げない」「タイムが安定しない」と感じるなら、左右差が原因かもしれません。
❷ 怪我のリスクが上がる——肩・腰・ひざに偏った負荷がかかり、インピンジメント症候群(肩の痛み)や腰痛、平泳ぎ膝(膝の内側の痛み)など、スイマーに多いケガの原因になることもあります。
❸ 姿勢がゆがむ——筋力バランスが崩れると背骨や骨盤の位置がずれ、猫背や反り腰、肩の高さの違いにつながります。こうした乱れは泳ぎだけでなく、普段の体調に影響することもあります。

泳ぎだけじゃなくて、日常の体調にまで…! これはまずいですね。

だからこそ、早めに気づいておく価値があるんだ。痛みが続く場合は専門家に相談するのも大事だよ。
特に気をつけたいのは成長期のスイマー

特に気をつけたいのが成長期のスイマー。小中高生は、筋肉も骨もまだ発達途中なんだ。

若いうちだと、何が違うんですか?

この時期に偏った使い方をすると左右差が定着しやすくて、大人になってもバランスが戻りにくくなるんだよ。
さらに成長痛や姿勢の崩れも重なりやすく、側弯(そくわん)などの問題が出ることもあります。だからこそ、早いうちからの気づきと対応が大切です。気になる症状があれば専門家に相談してください。

若いうちほど、気をつけてあげたいですね。

その視点、いいね。左右の感覚を確かめる練習には、左右それぞれの水のとらえ方が分かりやすいパドルを使う方法もあるよ。
まとめ|気づくことが第一歩
筋肉の左右差は、泳ぎやすさや速さだけでなく、ケガや姿勢にも関係する大切なポイントです。特に次のような人は、少し気にしてみてください。
- 「フォームが不安定だな」と感じる人
- 「よく同じところが痛くなるな」と思っている人
- 「日常でいつも同じ動作をしてるな」と気づいた人

よし、今日から一気に左右差ゼロにします!

その勢いは大好きだよ。でも左右差はすぐには直らないから、焦らず一歩ずつでいこう。

…ですね。まずは気づくところから、ですもんね。
左右差はすぐには直らない。でも「気づくこと」が、変わりはじめる第一歩。

「なんとなく泳ぐ」んじゃなくて、自分の体としっかり向き合う。それがバランスのとれたスイミングへの近道だよ。

まずは自分の泳ぎの癖に気づくところから始めます! ありがとうございました、コーチ!



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