水中は浮力がはたらくので、腰にやさしいスポーツに思われがちな水泳。ですが、反りや捻りをくり返す動作が多く、じつは腰の故障は少なくありません。
腰の痛みといっても、原因はいくつかの種類に分かれます。この記事では、競泳で起こりやすい腰の故障を種類ごとに整理します。大事なのは、痛みがあるときに自己判断しないこと——まずはどんなタイプがあるのかを知っておきましょう。

コーチ、最近ずっと腰が重だるくて…。腰痛といっても、いろいろ種類があるんですか?

はい、原因によって対処が変わります。まずタイプを知っておくと、早めに手を打てますよ。ただし痛みが続くなら、自分で判断せず整形外科で診てもらうのが安心です。
先に結論
腰の故障は「反り・捻り・アンバランス」が主因。痛みは受診を
- 主因:腰の反りすぎ(過伸展)・捻り動作のくり返し・筋力や柔軟性のかたより
- 種類:分離症・椎間板ヘルニア・腰椎捻挫・筋膜炎・仙腸関節障害など
- 注意:種類の見分けは難しい。強い痛み・しびれ・長引く痛みは自己判断せず整形外科へ
原因を知ることが、長く泳ぎ続けるための第一歩です。
競泳で腰を痛める、主な原因
- 腰を大きく反らせる(過伸展)——バタフライや平泳ぎのキック、スタート・ターンのアーチ姿勢
- 捻り動作のくり返し——クロールや背泳ぎの体幹のローリング
- 筋力・柔軟性のかたより——体幹が弱い、片側ばかり使う、股関節が硬い
- 陸上トレーニングの影響——フォームの崩れた筋トレなど
腰の故障の主なタイプ
① 腰椎分離症(疲労骨折)
腰を反らせる動作のくり返しで、腰椎の一部が疲労骨折するもの。鈍い痛みが続き、後ろに反ると痛みが強まります。成長期に多く、くわしくは腰椎分離症の記事へ。
② 椎間板ヘルニア
腰への強い圧力+反り&捻りの組み合わせで起こり、腰から脚にかけてのしびれや痛みが特徴です。前かがみで強まることも。くわしくはヘルニアの記事へ。
③ 腰椎捻挫(ぎっくり腰)
スタートやターンの急な力で、腰の筋肉や靭帯を痛めるもの。急な鋭い痛みが出ます。くわしくは腰椎捻挫の記事へ。
④ 腰方形筋の筋膜炎
泳ぎ込みの疲労や、片側呼吸で片側ばかり使うことで、腰の片側が張って痛むもの。押すと痛みを感じます。
⑤ 仙腸関節障害
壁蹴りの左右差や体幹の歪みで、腰より下(お尻のあたり)が痛むもの。長く座ると痛みが増すことがあります。
痛みがあるときは、自己判断でストレッチやトレーニングをしない:腰の故障はタイプの見分けが難しく、良かれと思ったストレッチが逆効果になることもあります。強い痛み・しびれ・長引く痛みがあるときは、まず整形外科で診てもらいましょう。
まとめ
| 症状 | 考えられるタイプ | 主な原因 |
|---|---|---|
| 鈍い痛みが続く・反ると痛い | 腰椎分離症 | 反りすぎ・アーチ姿勢のくり返し |
| 脚へのしびれ・前かがみで痛い | 椎間板ヘルニア | 強い圧力+反り&捻り |
| 急な鋭い痛み | 腰椎捻挫(ぎっくり腰) | 急な負荷・無理な姿勢 |
| 片側の張り・違和感 | 腰方形筋の筋膜炎 | 片側の使いすぎ・泳ぎ込み |
| お尻あたりの痛み | 仙腸関節障害 | 蹴りの左右差・体幹の歪み |
とくにバタフライ・平泳ぎの選手や、スタート・ターンの衝撃が強い選手は、腰の負担が大きくなりがちです。予防のくわしい方法は、次の記事で紹介します。



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