スタートやターンのあと、水中で息が続かない。実はこれ、肺活量と呼吸筋を鍛えることで大きく変わります。しかも道具なしで、自宅でできるんです。

コーチ、僕スタートやターンのあとに息が続かなくて。競泳って肺活量とか呼吸筋、やっぱり大事ですか?

すごく大事だよ。肺活量と呼吸筋は、スタートやターン後の潜水時間を延ばすだけじゃなくて、長距離泳での持久力にも大きく関わってくるんだ。

でもそれって、ジムに通ったり特別な道具がいるんですよね…?

いや、実は自宅で手軽にできる方法がたくさんあるんだよ。今日はそれを詳しく解説していくね。
まず結論|肺活量は「吸う力」と「長く吐く力」を鍛える
- 肺活量・呼吸筋は潜水時間・持久力を左右する
- 「吸う力」と「長く吐く持久力」の両方を鍛える
- どれも自宅で手軽にできるメニュー
呼吸を整えるだけで、水中での余裕がぐっと変わります。

両方なんですね。よし、じゃあ全部いっぺんに覚えて今日から一気にやります!

その意気は嬉しいけど、まずはひとつずつね。飛ばしすぎると続かないし、呼吸トレは無理すると危ないものもあるんだ。
まずは肺活量を高める3つのトレーニング。酸素を効率よく取り込む力と、息を長く吐く持久力の両方を養います。

1つ目はロングブレス。鼻から10秒かけて吸って、5秒止めて、口から20秒以上かけてゆっくり吐く。これを5分間繰り返すんだ。

吐くのに20秒以上!? 吸うより吐くほうが長いんですね。

そう、肺の拡張能力が上がって、呼吸をコントロールする力がつくよ。次は風船トレーニング。

風船ですか!? 子どものおもちゃの…?

そう、その風船だよ。できるだけ大きく膨らませて、完全にしぼむまで吐き切る。これを1日5回。横隔膜や肋間筋がしっかり鍛えられるんだ。
ポイントは、できるだけ長く、均等な力で吐くこと。これで水中での息継ぎが楽になります。3つ目は細いストローを使ったストロー呼吸で、4秒かけて吸い、10秒以上かけて吐く。これを10回×3セット行います。

風船なら家にあります! 3つとも今日まとめてやっちゃおうかな。

焦らなくて大丈夫。まずはどれか1つを毎日続けるほうが効くよ。慣れてきたら足していこう。
次は呼吸筋(横隔膜・肋間筋)そのものを鍛える3つ。呼吸筋が弱いと水中での息苦しさが増すので、競泳選手にはとても重要です。
| メニュー | やり方 | 回数 |
|---|---|---|
| ドローイン | 仰向けで膝を立て、お腹を膨らませ5秒吸う→10秒で吐きお腹をへこます | 10回×3セット |
| ブリージングスクワット | しゃがむとき吸い、立つとき口からゆっくり吐く | 10回×3セット |
| 腹式呼吸プランク | 肘をつき、鼻4秒で吸いお腹を膨らませ、口8秒で吐きへこます | 30秒×3セット |

スクワットと呼吸を組み合わせるんですか?

そう、動きと呼吸を連動させるのがコツ。下半身と呼吸筋を同時に鍛えられて、心肺機能も強くなるんだ。

ドローインとプランクは体幹も一緒に鍛えられるんですね。一石二鳥だ。

その通り。深い呼吸ができるようになって、水中での安定感も上がるよ。
ここからは競泳の実際の動作に近い実践的な呼吸トレ。試合でのパフォーマンス向上に直結します。1つ目の息止めインターバルは、深呼吸を3回してから、息を止めて30秒ウォーキング→息を止めたままスクワット5回→30秒休憩、を5セット。CO₂耐性が上がって潜水時間を延ばせます。※これらは陸上での練習です。水中では、潜る前に何度も息を吸う「過呼吸」をしてから潜るのは絶対にしないでください(失神・ブラックアウトの危険)。呼吸制限(ハイポ)の効果と安全はこちらの記事で解説しています。

息止めですね! 僕けっこう我慢強いんで、いきなり5セット全部やってみます!

待って待って、そこは無理は禁物だよ。苦しくなったらすぐやめてね。息止め系は頑張りすぎが一番危ない。

あ…つい飛ばそうとしちゃいました。じゃあ最初は少なめから、ですね。

うん、それでいい。体調に不安があるときは専門家に相談しながら進めると安心だよ。

もう1つのスイムエアって、陸でクロールの動きをするんですか?

そう。腕をクロールのように回しながら、10秒息を止めて動く→次の10秒で吸いながらゆっくり動く、を繰り返す。1セット5分×3セットだよ。水泳の呼吸と動作のシンクロが上がるんだ。
最後に、全メニューを組み合わせ表にまとめました。無理なく取り入れる目安にしてください。
| トレーニング | 回数 | 目的 |
|---|---|---|
| ロングブレス | 5分 | 肺の拡張 |
| 風船トレーニング | 5回 | 呼吸筋強化 |
| ストロー呼吸 | 10回×3セット | 呼吸持久力UP |
| ドローイン | 10回×3セット | 横隔膜強化 |
| ブリージングスクワット | 10回×3セット | 心肺機能UP |
| 腹式呼吸プランク | 30秒×3セット | 呼吸筋&体幹強化 |
| 息止めインターバル | 5セット | CO₂耐性UP |
| スイムエアトレーニング | 5分×3セット | 水泳時の呼吸制御 |

種類が多くて…全部一日でやると大変そうですね。

だから全部を毎日やる必要はないよ。まずは吸う系1つと吐く系1つから。呼吸筋に的を絞りたい人は、呼吸トレーニング器具を使う方法もあるんだ。
器具についてはBREATHE HOME(ブレスホーム)の解説ページで詳しく紹介されています。
まとめ|道具がなくても呼吸は鍛えられる
自宅でも肺活量や呼吸筋を鍛えれば、潜水時間の延長・持久力向上・水中でのリラックスが可能になります。

道具がなくてもこんなにできるんですね。よし、今日は欲張らず1つずつ、さっそく始めてみます!

その意気だよ。毎日コツコツ取り入れて、水中での呼吸を極めていこう。



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