泳いでいるとき、つい前をチラチラ見てしまう。壁との距離、前の人の位置。実はこれ、多くの人がやってしまうクセで、しかもフォームを崩す原因になっています。今日はケイコさんの正直な告白から始まりました。

コーチ、白状すると…泳いでる間、無意識に前をチラチラ見ちゃってるみたいなんです。壁との距離とか、つい目で確認しちゃって。

あぁ、それは本当に多くの方がやりがちですよ。よく考えると水泳って、普段の生活と違って「進行方向を見ずに進むスポーツ」なんです。

言われてみれば…。前を見ないで進むなんて、陸の運動ではあまりないですね。
だから前を見たくなる気持ちは自然なもの。でもバタフライや平泳ぎの呼吸で先に顔を上げたり、背泳ぎのターンで壁を振り返ったり、浮き上がりで水面までの距離を目で測ったり…この視覚に頼りすぎが、フォームの崩れと推進力の低下につながります。

わたし、全部やっちゃってる気がします…。でも直したいけど、難しそうで続けられるか不安で。

大丈夫、いきなり全部やらなくていいんです。ケイコさんのペースで、無理なく続く形にしていきましょう。
まず結論|見なくても泳げると、ラクに速くなる
押さえてほしい要点は、この3つだけです。
- 視覚に頼りすぎると姿勢が崩れ、推進力が落ちる
- 「見なくてもわかる泳ぎ」を目指す
- 視覚以外の感覚を少しずつ鍛える
見なくても泳げるようになると、フォームが安定して、今よりラクに速くなります。

見なくても泳げるって、ただのカッコつけじゃなくてタイムにも効くんですね。

その通りです。しかも力まなくなるので、長く泳ぐのがラクになりますよ。
視覚に頼ると泳ぎが崩れる理由
まず姿勢の問題から。前を見ようとすると顎が上がり、自然と体が反る形になります。すると下半身が沈みやすくなって、水の抵抗が増え、おまけに呼吸もしづらくなります。

体が反ると沈む…なんとなくイメージできます。

試しに陸で。気を付けの姿勢で上を向いたまま、首だけ横に向けてみてください。

あ、ほんとだ、首だけ動かすと苦しいです…!

水中でも同じことが起きて、無駄な力を使ってしまうんですよ。
水泳では「視線を前に向けること=姿勢が崩れること」とほぼイコール。姿勢が崩れると水の抵抗が増え、推進力が大きく落ちます。場面ごとに見るとこうです。
| 場面 | 目で確認すると起きること |
|---|---|
| バタフライ・平泳ぎ | 顔を上げて前を見てから呼吸すると、腰が沈んで減速 |
| 背泳ぎ | ターンやタッチで振り返ると、ブレが生じてスムーズに動けない |
| スタート・ターン後の浮き上がり | 水面までの距離を目で確認しようとして、ストリームラインが崩れる |

どの場面でも、目で確認しようとした瞬間にフォームが崩れちゃうんですね…。

そうなんです。視覚に頼ることで、無駄な動きが増えてしまうんですよ。
目の代わりに、何を使えばいい?

じゃあ目を使わずに泳ぐには、何を意識すればいいんでしょう?

答えは視覚以外の感覚を磨くことにあります。大きく3つですね。
- 水の流れを感じる → 体のどこに水の流れが当たっているかを意識する
- 体の位置を把握する → 水の浮力を利用しながら姿勢をキープする
- タイミングを体で覚える → 目でなく、ストローク回数や感覚で判断する

水の流れを「感じる」って、なんだか感覚的で難しそう…。続く自信がないです。

最初はみんなそうです。でも視覚に頼っているうちは、この感覚は育たないんですよ。だから少しずつ慣れていけば十分なんです。
視覚を使わない泳ぎに慣れる、続けやすい手順
いきなり全部は続きません。まずはハードルの低いところから。最初はストロークの回数を数える、あるいはプールの水流や壁からの反響音を頼りに泳いでみましょう。何度も繰り返すうちに、自然と「今どの位置にいるか」がわかるようになります。

ストローク数を数えるんですね。あの、床の線を目印にするのはダメなんですか? そのほうがラクそうで。

いい質問です! プールの床の真ん中にある青いセンターライン、あれは意識して大丈夫ですよ。

理想は、ラインのT字の部分まで来てから斜め前を向いて壁を確認して、もうターン動作に入れること。ずっと前を見る必要はないんです。

なるほど、最後の一瞬だけ確認すればいいんですね。それなら私にもできそう。
慣れてきたら、もう一歩。距離感を体に覚えさせます。ここも「毎回同じ回数」にしておくのがコツで、続けやすく再現もしやすくなります。
| 場面 | 体で覚える練習 |
|---|---|
| 背泳ぎのターン | 一定のストローク数でターンに入る練習をする |
| ターン後の浮き上がり | 目で見ず、決まったキック回数で水面へ出る感覚を身につける |

回数を決めておけば、毎回同じタイミングで動けますね。

そういうことです。目に頼らなくても泳げる、自分なりのルーティーンを作るのが大切なんですよ。
まとめ|見なくてもわかる泳ぎへ
視覚に頼ることは、姿勢の崩れや推進力の低下につながる大きな要因のひとつ。だからこそ、少しずつ視覚以外の感覚を鍛えて「見なくてもわかる泳ぎ」を身につけていきましょう。焦らず、できるところから。
慣れれば今までよりずっとラクに、そして速く泳げるようになります。

最初は難しそうだけど、まずはストローク数を数えるところから始めてみます。

それでいいんですよ。その一歩が続けば十分。今日からぜひ、視覚に頼らないスキルを意識してみてくださいね!



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