
運動前のストレッチはケガを防ぐために重要ですが、間違った方法を選ぶと逆にパフォーマンスを低下させる可能性があります。
本記事では、運動前に避けるべきストレッチと、ウォーミングアップに適したストレッチを詳しく解説します。
運動前にやらない方がいいストレッチ
1. 長時間の静的ストレッチ(スタティックストレッチ)
例: 前屈して30秒以上キープする、開脚して長くキープする
理由
- 静的ストレッチは筋肉をリラックスさせる効果があり、運動前に行うと筋出力が低下し、瞬発力やスピードが落ちる。
- 筋肉が伸びすぎることで関節の安定性が低下し、ケガのリスクが増加する。
適したタイミング
運動後のクールダウンや柔軟性向上のために行うのがベスト。
2. 反動をつけすぎるバリスティックストレッチ
例: 勢いをつけて前屈する、反動をつけながらアキレス腱を伸ばす
理由
- 反動をつけることで筋肉が急激に引き伸ばされ、筋肉や腱を痛めるリスクがある。
- 伸張反射(筋肉が急に伸ばされると縮もうとする反応)が働き、かえって柔軟性が向上しない。
適したタイミング
バリスティックストレッチは、柔軟性向上を目的とする場合は運動後に慎重に行うべき。
運動前におすすめのストレッチ・ウォーミングアップ
1. 動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)
例: 軽くジャンプしながら手足を振る、ウォーキングランジ
効果
- 筋温を上げてパフォーマンスを向上させる。
- 関節の可動域を広げ、運動時の動作をスムーズにする。
- 血流を促進し、筋肉を運動に適した状態にする。
おすすめ動的ストレッチ
ストレッチ名 | 方法 | 効果的なポイント |
---|---|---|
アームサークル | 両腕を大きく回す | 肩周りの柔軟性を高める |
ウォーキングランジ | 前に大きく踏み出しながら膝を90度に曲げて進む | 股関節・太もも周りをダイナミックに伸ばす |
レッグスイング | 片足で立ち、もう片方の足を前後に振る | ハムストリング・股関節の可動域向上 |
2. ジョギングやジャンプ系のウォーミングアップ
例: 軽いジョギング、ジャンピングジャック
効果
- 体温と心拍数を上げ、神経系を活性化させる。
- 筋肉を運動に適した状態にし、ケガの予防につながる。
- 短距離走や水泳などの爆発的な運動に必要な神経筋の連携を促進する。
おすすめメニュー
- 軽いジョギング(5分)
- ジャンピングジャック(30秒×2セット)
- スキップジャンプ(20m×2本)
3. スポーツ特化型ウォーミングアップ
競技に適した動作を取り入れることで、スムーズに本番の動きに移行できる。
例:競泳のウォーミングアップ
- 腕をクロールのように回す
- ゴムチューブを使って軽い肩周りのトレーニング
- 水中で軽いキック&スイムを行う
例:陸上競技のウォーミングアップ
- もも上げ(ダイナミックな動作で)
- バックキック(お尻に踵をつける動き)
まとめ
運動前のストレッチは、 静的ストレッチよりも動的ストレッチ を中心に行うのが効果的です。長時間の静的ストレッチはパフォーマンスを低下させる可能性があるため、運動後のクールダウン時に回すのが理想です。
運動前にやるべきこと
✅ 動的ストレッチ
✅ 軽い有酸素運動
✅ 競技に合ったウォーミングアップ
運動前に避けるべきこと
❌ 長時間の静的ストレッチ
❌ 反動をつけすぎるストレッチ
正しいウォーミングアップで、最高のパフォーマンスを発揮しましょう!
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