
なにやら世間がざわついてますね
ざわつく原因はこれかな?
横浜国際プールの通年体育館化決定という記事です。
横浜国際プール、「通年体育館化」を決定 再整備で市が確定版公表
横浜国際プール(横浜市都筑区)の再整備構想を巡り、市は3日、事業計画の確定版を公表した。メインアリーナのプール機能を廃止して「通年体育館化」する一方、新たに練習用のプールを整備。バリアフリー化に向け、最寄り駅からの傾斜地にモノレールを導入する。設備の刷新を含め総額約100億円を投じる計画で、早ければ2028年度の着工を目指す。
神奈川新聞 | 2025年3月3日(月) 22:50
なんか、いつの間にかものすごい話になってません?
モノレール導入とか、駅からプールまでの地獄の階段に苦しんだ人も多いだろうから、うれしいと思うけど、そもそも床の転換にかかる費用がどうとか言ってたはずなのに、100億円の一大プロジェクトに代わってるじゃないですか!
一体どういうことなのかよくわからんかったので、横浜市にアップされた再整備事業計画についての資料に目を通しました。
みんな100億円で再整備へって情報だけに翻弄されて困ってるでしょ?
え?そんなことないって?じゃあ俺だけか?
でも少しは同じ気持ちの人もいるよね?
そんな人たちのためにわかりやすくまとめた(つもり)なので、気になる人は読んでみてください。
再整備による運営費削減効果
今回の再整備計画では、施設の維持管理コストや市の負担を削減することも目的の一つとなっています。特に「通年スポーツフロア化」によって、ランニングコストの削減が期待されています。
この試算によると、通年スポーツフロア化を選択することで、年間約1.9億円の市の負担軽減が見込まれます。また、光熱費の削減や利用料収入の増加も期待されるため、長期的に見てもコストパフォーマンスの高い運営が可能になると考えられます。
項目 | 床転換を継続(現状維持) | 通年プール化 | 通年スポーツフロア化 | 現状維持との比較(差額) |
---|---|---|---|---|
運営費 | 約6.0億円/年 | 約5.6億円/年 | 約5.7億円/年 | ▲約0.3億円/年 |
光熱水費 | 約3.0億円/年 | 約3.7億円/年 | 約2.4億円/年 | ▲約0.6億円/年 |
支出合計 | 約9.0億円/年 | 約9.3億円/年 | 約8.1億円/年 | ▲約0.9億円/年 |
利用料収入 | 約4.0億円/年 | 約4.1億円/年 | 約4.7億円/年 | 約0.7億円/年 |
指定管理料等(横浜市負担分) | 約5.0億円/年 | 約5.2億円/年 | 約3.4億円/年 | ▲約1.6億円/年 |
保全費(横浜市負担分) | 約0.9億円/年 | 約0.9億円/年 | 約0.6億円/年 | ▲約0.3億円/年 |
合計(横浜市負担分) | 約5.9億円/年 | 約6.1億円/年 | 約4.0億円/年 | ▲約1.9億円/年 |
運営費用とコスト削減効果
通年スポーツフロア化により、長期的なランニングコストの削減が見込まれています。試算では、現行の運営方法と比較して約48億円の削減が可能とされています。
運営方法 | 指定管理料・保全費 | 再整備費 | 合計 |
---|---|---|---|
現状維持(床転換継続) | 約230億円 | 約74億円 | 約304億円 |
通年プール化 | 約238億円 | 約74億円 | 約312億円 |
通年スポーツフロア化 | 約156億円 | 約100億円 | 約256億円 |
リニューアルの基本方針
横浜国際プールは、次世代を育む複合型スポーツアリーナとして再整備される予定です。この計画では、スポーツを通じた地域の活性化と、持続可能な施設運営を目指します。主な視点は以下の4つです。
- 親子が楽しめる遊びと憩いの場の提供
- 小中高生のスポーツ活動の拠点化
- 市民が交流できるスポーツコミュニティの形成
- 障害の有無にかかわらず誰もが利用できる環境の整備
主なリニューアル内容
1. メインアリーナの改修
- 既存のメインプールを廃止し、通年利用可能なスポーツフロアへ変更
- スポーツ大会や学校行事、親子で楽しめるイベントの開催が可能
- 大型映像装置、空調・音響設備の更新
- 観客席を約5,000席から6,000席以上へ増設(可動席を含む)
2. サブプールの機能強化
- 50mプールの維持※
- 観客席を355席から約700席に増設
- バリアフリー対応の更衣室・トイレを設置
- 競技用プールの基準※に適合する改修
3. 練習用プールの新設
- 25m×5レーンのプールを設置
- 大会時のウォーミングアップや水泳教室での利用を想定
- バリアフリー設備(更衣室・トイレ)や多目的スペースを併設
4. 子どもや親子向けスペースの充実
- コミュニケーションスペースの設置
- スポーツマンガライブラリーや休憩スペースの整備
- 屋外遊具の設置によるインクルーシブな遊び場の創出
5. 脱炭素化・防災対応
- 太陽光発電やLED照明の導入によるエネルギー効率化
- 帰宅困難者一時滞在施設としての機能強化
- 防災訓練への活用、かまどベンチやソーラー街路灯の設置
6. バリアフリーと多様な利用者への対応
- 施設の多言語対応・筆談ボードの設置
- 北山田駅から施設へのバリアフリー移動手段として斜行モノレールの整備
- 視覚障害者向けの点字表記や視覚的情報提供の強化
大会の実施可否
サブプールの機能強化と練習用プールの整備によって、これまでメインプールで開催されていた大会の一部がサブプールで開催できる可能性があります。ただし、50mの練習用プールがないため、すべての大会が移行できるわけではありません。
以下に、令和5年度に実施された主な大会のサブプールでの開催可否を示します。
大会名 | 実施可否 |
---|---|
第35回フィンスイミング日本選手権大会 | □(主催者の判断) |
第45回ジュニア選手権水泳競技大会 | △(実施困難の可能性あり) |
第61回神奈川県高等学校総合体育大会 | □(主催者の判断) |
第26回日本知的障害者選手権水泳競技大会 | □(主催者の判断) |
令和5年度神奈川県中学生水泳競技大会 | □(主催者の判断) |
横浜市民総合体育大会夏季水泳競技大会 | □(主催者の判断) |
令和5年度横浜市中学校総合体育大会水泳競技の部 | □(主催者の判断) |
横浜国際プール第2回インクルーシブ水泳大会 | 〇(実施可能) |
第33回神奈川県ジュニア選手権大会(AS) | □(主催者の判断) |
第46回JOCジュニアオリンピックカップ | △(実施困難の可能性あり) |
第48回横浜地区高等学校水泳競技大会 | □(主催者の判断) |
第99回日本学生選手権水泳競技大会水球競技 | □(主催者の判断) |
第35回神奈川県中学生水泳競技大会新人戦 | □(主催者の判断) |
第31回神奈川マスターズ長水路水泳大会 | □(主催者の判断) |
2023ジャパンパラ水泳競技大会 | △(実施困難の可能性あり) |
※凡例:
- △(実施困難の可能性あり):50mの練習用プールがないため、実施が難しい可能性がある
- □(主催者の判断):施設の規格上は可能だが、実施するかどうかは主催者の意向による
- 〇(実施可能):主催者が実施可能と判断したもの
この表から、特定の大会はサブプールでの開催が可能である一方、50mの練習用プールを必要とする大会は実施が難しい可能性があることがわかります。
今後のスケジュール
- 2025年(令和7年):PFI方式の導入準備、事業者選定
- 2028年(令和10年):契約締結、設計、工事開始
- 工事完了後:新たな施設としての運営開始
施設名称の変更について
リニューアルに伴い、施設名称の見直しも検討されている
総括というか感想というか
とまあ、ざっくりまとめるとこのようなことだそうです。
100億円の総工費でみんな熱くなってたり税金がー!とかなってたりするみたいですが、資料を見る限りでは現状維持するとかかる費用よりも結果的には安く済むという見積もりなんだそうな
だから横浜市が新たに財源を引っ張てきて再整備をするのではないってことなのかな?
お金はかかるけど初期投資としてトータルで見ればコストは削減できるということなんですかね
サブプールのところの50mプールの維持ってのと、競技用プールの基準に適合する改修ってのは大会の実施可否の項目にもつながってくるけど、どうやら改修後は
後述の練習用プールと併せ、公益財団法人日本水泳連盟の定める公認プール施設要領に
記載の国内プールA を念頭に整備します。
ということを目指しているようなので、改修後は今年度の大会に当てはめると50mのサブプールがないと開催できない大会以外はだいたい開催基準は満たす(ただし、主催者側の判断次第)ってことのようなので、現サブプールは今後50mとして利用することを念頭に動くってことなんですかね?
ちなみにですが、国内プールAの基準はどんなものかというと、こんな感じ
【競泳競技会用プール施設要領】国内プールA
本連盟の公認大会や県大会、予選会などが開催される競技場。国内基準プールに適合し、8レーン以上・レーン幅2.00m~2.50m・水深1.35m以上が必要。
【練習施設】
- 50m国際プールAA:50mプールを1か所以上併設
- 50m国際プールA:50mまたは25mプールを1か所併設
- 50m国内プールAA、A:50mまたは25mプールを併設(近隣に練習施設があれば代替可)
【観客席】
- 国際プールAA:15,000席以上
- 国際プールA・国内プールAA:2,500席以上
- 国内プールA:800席以上
- 国際プール・国内プール:300席以上が望ましい
とりあえずなるべく営業は続けながら回収を始める意向ではあるみたいだけど、この工事の内容を見る限りでは一定期間の休館は間違いないだろうから、しばらく横浜国際プールが使えなくなるのは困るなぁ
きちんと大会が開催できるレベルの施設に回収すると宣言してるわけだし、やるって決めたからには納得のできるものを作り上げてもらいたいものですね。
あ、ちなみにこのまとめは、横浜市の公表資料をもとに、独自の表現で整理したものなので、リニューアル計画に関する最新情報は、公式発表を確認してくださいね。
あと、少しでも役に立ったなって思った人はいいね押したりブログランキングバナー押したりコメント残していってくれたりしてもいいんだよ?
みんなはどう思っているのか教えてほしいです!
ではまた
コメント
教えてくださってありがとうございます😆❗️
私は水泳しかしましませんが、子供たちのこれからには、いろんなスポーツが通年できるようになればいいなと思っていました。
そうなると参加してた長水路大会は諦めかなあと思ってたんですが、この決定は、できるスポーツが増えるし、水泳もできるし、とっても嬉しいお知らせでした☺️❗️
私は旅行のときにプール巡りをするんですが、地方の大きいプールは、一般が使える日がほとんどなかったりするんですよ〜😭😭
だから横国のように、一般がいつも使えて、飛び込みもできるプールは本当にありがたいんです。
今後とも、みんなに優しい施設であってほしいと願っています☺️✨