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ロス五輪で50m“短距離3種目”がついに追加!その理由と注目ポイント

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オリンピックのシンボルマークイラスト

2028年ロサンゼルスオリンピックの競泳競技において、50m平泳ぎ、50mバタフライ、50m背泳ぎの3種目の正式種目採用が発表されましたね!

「50m平泳ぎ、バタフライ、背泳ぎが追加に!池江璃花子は『嬉しい気持ち』も『より一層の緊張感』 ロサンゼルス2028」
(Nick McCarvel, Olympics.com, 2025年4月10日)
出典はこちら

​これらの種目は、これまで世界水泳選手権などでは実施されていましたが、オリンピックでは初めての導入です。

50m3種目は、オリンピック出場をあきらめてたスペシャリストたちも多数いるでしょうし、今まで短距離専門で頑張ってきた選手たちの活躍の場が広がり、より一層の盛り上がりを見せること必須のロスオリンピックから目が離せません!

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そもそも、なんで今までは50種目は自由形だけだったの?

調べた感じだと、オリンピックでこれまで50mは自由形だけだった理由は、いくつかの背景と方針が絡んでいるみたいです。


オリンピックの基本方針

オリンピックは「種目数を抑える」という原則があります。
これは大会の規模が大きくなりすぎないようにするためで、競技ごとに「バランスのとれた種目構成」が求められています。
そのため、同じような距離の種目ばかり増えることは避けられてきたようです。


自由形50mだけが採用されていた理由

オリンピック競泳は長年にわたり、特定の距離と泳法の組み合わせで構成されてきました。
50m自由形はスプリント種目として象徴的な存在であり、それ以外の50m種目を導入する動きはこれまであまり進んでいませんでした。

  • スプリントの代表種目として1種目に絞られた
     → 自由形は「最速を競う」泳法なので、純粋なスピード勝負を象徴する短距離として、50m自由形が選ばれていた。
  • 他の泳法は中距離~長距離とのバランス重視
     → 背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライは、100mや200mで「技術・持久力・戦略」も問われる種目。
      単なる速さだけでなく総合力が重視されてきた、という意図もある。

最近の変化

世界水泳などでは以前から50mの他泳法も実施されていて、観客にも人気の高いスプリント種目でした。
そりゃ「競い泳ぐ」と書いて競泳なわけですから、短期決戦のスピードレースが盛り上がらないわけはないですよね!
そして今回2028年ロス五輪での追加は、「短距離専門の選手の活躍の場を広げる」「観客が盛り上がるレースを増やす」という現代的な方針が反映された結果と言えます。

50m種目追加の背景

自由形以外の50m種目(平泳ぎ・バタフライ・背泳ぎ)の追加には、いくつかの背景や「現代の競技事情」が影響しているっぽいですね。
考えられる背景をみていきましょう!

世界水泳ではすでに実施されていた

国際水泳連盟(現在のWorld Aquatics)は、すでに世界選手権やワールドカップなどで自由形以外の50m種目を実施しており、特にスプリンターの活躍は注目されていたわけです。

➡️ つまり「世界的にはもう定番」。
 オリンピックだけが“追いついてなかった”とも言えますね。


スプリンターの専門化が進んでいた

近年の競泳では、短距離に特化したスプリンターが増えています。
特に50mは「爆発的なスタート」「水中ドルフィン」「フィニッシュの精度」など、専門スキルが要求される領域になってきますよね。

➡️ でも今までは自由形しかなかったから、他の泳法のスプリンターたちは「得意な距離で五輪に出場できない」ジレンマがあったわけです。


観客・放送向けにショーアップした種目

50m種目は 超短時間(20〜30秒前後)で勝敗が決まるため、
テンポよく進行できて、テレビ放送やSNSとの相性が良いのも魅力です。

➡️ IOC(国際オリンピック委員会)も「放送映え」「観客ウケ」を重視しているので、視覚的にも盛り上がる50m種目の追加は、時代にマッチした選択でもあると考えられます。


ジェンダーバランス・種目数の公平性

近年のオリンピックは「男女の種目数のバランス」「種目全体の公平性」を強く意識しています。
前回パリオリンピックでは男女の出場枠が同数に設定され、ロスオリンピックでは史上初の女子出場枠が男子を上回ることが決定したことからも、それは明らかです。
水泳でも「距離のバランス」「泳法ごとの扱い」に改善が求められていました。

➡️ これにより、「自由形以外の50mが無いのは不公平」という声がIOCや各国から上がっていた背景も。


世界中の選手にチャンスを

中距離・長距離に比べて、50m種目はタイムの国際格差が縮まりやすいのもポイント。
発展途上国の選手にも「予選を突破するチャンス」があるため、より多くの国の参加促進にもつながります。

考え方によっては仕事や生活環境などによってオリンピック出場の夢をあきらめていた人たちにもチャンスが生まれるわけですから、水泳界のより一層の盛り上がりが期待できそうですよね。

どんな選手が有利なのか?

「50m」という超スプリント種目では、泳法ごとの特性+個々の選手の身体能力や技術的特徴が、100m・200mとはまったく違う形でモノを言います。

それでは、それぞれの種目でどんな選手が有利になるのか、考えていきましょう。

50mバタフライで勝てる選手の特徴

身体的特徴

  • 強力な上半身の筋力
    バタフライは腕の動き(ストローク)による推進力が大きいため、肩・背中・腕の筋肉が発達し、ストロークで水を効率的に捉える力が必要。
  • 柔軟性とコアの強さ
    腰や腹筋を中心とした柔軟性と強い体幹がドルフィンキックの推進力に直結。
    特に、脊柱の柔軟性は必須。
  • 短距離向きの筋肉構成
    遅筋(持久力)より速筋(瞬発力)の割合が高い選手が有利

技術的特徴

  • ストローク効率
    ストローク数を少なくしながらも、1回のストロークで最大限の推進力を得る技術。
    肘を高く保ちながら水を押し切る技術。
  • ストロークレートの最適化
    1ストロークあたりの推進力と頻度のバランスが重要。
  • スタートと水中動作
    スタート後の水中ドルフィンキックでどれだけ距離を稼げるかがタイムに直結。
    水中動作は全体の泳ぎの中でも大きな割合を占める。

心理的特徴

  • 爆発力と集中力
    短距離種目では一瞬のミスも致命的になるため、スタートからゴールまで集中力を切らさず全力で泳ぐ精神力が必要です。

50m背泳ぎで勝てる選手の特徴

身体的特徴

  • 長いリーチ(腕の長さ)
    背泳ぎは水をかく動作の効率性が重要で、腕が長いほど1ストロークあたりの推進力が増加。
  • 柔軟な肩関節
    ストローク時に肩甲骨を大きく動かせる柔軟性が、水の捉え方に直結。
  • 強靭な下肢
    スタートとバサロキックによる推進力がとても重要なので、太腿・臀部の瞬発力が必須。
  • コンパクトな体型
    短距離種目では抵抗低減が重要。身長は高くても体幹が締まった体型が理想

技術的特徴

  • 正確なストロークとリズム感
    背泳ぎは水面上で行うため、ストロークやリズムが崩れると抵抗増大。
    特に短距離では、スムーズで高速なストロークが必要。
  • ハイエルボープルとストロークレートの高速化
    肘を高く保ちながら水を捉えることで、推進力ロスを最小化。
    そして、短距離では1ストロークあたりの距離(DPS)を伸ばすことより、高頻度ストローク。
  • ローリング制御
    体の左右回転を30度以内に抑え、抵抗をなるべく低減。
  • スタート時の反応速度とバサロキック
    背泳ぎではスタート時に壁を蹴る反応速度がタイムに直結。
  • また、バサロキックでどれだけ距離を稼げるかも重要。

心理的特徴

  • 冷静さと精密さ
    方向感覚や壁へのアプローチ(ゴールタッチ)の精度。
    冷静さを保ちながら正確に泳ぐ能力。

50m平泳ぎで勝てる選手の特徴

身体的特徴

  • 強力な脚力
    平泳ぎではキックによる推進力の影響がほかの種目よりも高いため、脚力が非常に重要。
    特に「鞭のようなキック」を効率的に行える筋力と柔軟性が必要。
  • 短距離向けの筋肉構成
    爆発的なスピードを発揮するために筋肉量が多く、特に下半身の筋力が発達している選手が有利。
    過剰な筋肉は水中での抵抗を増やす可能性があるため、バランスも重要。
  • コンパクトな体型
    身長が高い選手でも、脚の長さが短めである方が効率的に力を伝えられる傾向あり。

技術的特徴

  1. タイミングとリズム感
    腕と脚の動きのタイミングを完璧に合わせる能力。
  2. 高速ストロークレート
    50m種目ではストロークレートを高く保ちながら効率的な推進力の維持。
    高いストロークレートを維持しつつ、ラインを崩さない技術。
  3. ハイエルボー技術
    肘を高く保つプル動作で水を効率的に捉え、減速を最小限に抑えるフォーム。

心理的特徴

  • 集中力と爆発力
    高い集中力と瞬間的な爆発力を持つ選手が強い。
  • 競技への適応性
    平泳ぎ特有の技術や体型への適応能力も重要であり、他種目とは異なる筋肉や動作への理解が必要。

共通して有利な要素

  • スタート力があること(リアクションタイム含む)
  • 水中キックでの浮き上がり位置を正確にコントロールできること
  • 1掻き目の推進力が高いこと(中間加速が要らない)
  • 精神的な集中力・瞬発系の筋持久力に長けていること

💡例えるなら…

距離求められるタイプ
200m駆け引き上手で、最後に勝負できる戦略型
100m安定感とスピードのバランス型
50m一撃必殺の「スピード特化」スプリンター

オリンピックが楽しみ!

50m“スプリント3種目”の追加によって、オリンピックはさらに刺激的な舞台に進化することが期待できます!

2028年、ロサンゼルスで新たなスイミングスターが誕生する瞬間を乞うご期待!

コメント

  1. 高木 より:

    詳しく教えて下さってありがとうございます!
    池江選手に期待ですね!楽しみが増えました〜!

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