
50mは短距離競泳の代表的な種目ですが、前半で全力を出しすぎると後半にバテてタイムが落ちる選手も少なくありません。
後半を強化するには、体力や技術の向上、レース戦略の見直しが必要です。本記事では、具体的な改善方法を分かりやすく解説します
1. 体力の強化
① 持久力を鍛える
短距離種目でも持久力が必要です。特に乳酸耐性を高めるトレーニングを取り入れることで、後半の失速を防ぐことができます。
- インターバルトレーニング
- 例: 50m × 10本
- 1本ごとに全力で泳ぎ、休息時間を30秒~1分に設定。徐々に休息時間を短縮して耐久性を向上。
- 例: 50m × 10本
- 乳酸耐性トレーニング
- 例: 100m全力 + 休息1分 + 50m全力
- 繰り返すことで乳酸が蓄積した状態でも粘り強く泳ぐ力を鍛える。
- 例: 100m全力 + 休息1分 + 50m全力
2. 効率的なフォームの習得
① 前半でエネルギーを抑えるフォーム
前半で力を使いすぎる原因の多くは、フォームの効率が悪いことです。以下のポイントを意識しましょう。
- ストロークやキックのリズムを一定に保つ。
- ストロークで水をしっかり「キャッチ」し、無駄な力を使わない。
- 頭を上下させず、抵抗を最小限に抑える。
② ストローク数を分析する
50mを泳ぐ際の必要なストローク数を把握し、1ストロークごとの推進力を最大化する練習を行います。無駄なストロークを減らし、エネルギー消費を効率化しましょう。
3. キックの強化
① 持久力を意識したキック練習
後半で失速しないためには、キックの推進力を維持することが重要です。
- 例: 50mキック × 8本(50秒~1分サイクルで繰り返す)
② ドルフィンキックの強化
特にターン後のドルフィンキックが後半の推進力に大きく影響します。
- 練習方法:
- 壁を蹴った直後にドルフィンキック15mを全力で行う。
- キックの距離を測り、記録を伸ばすことを目標にする。
4. レース戦略の見直し
① 前半のペース配分
- 前半で全力を出しすぎると乳酸が溜まり、後半のパフォーマンスが低下します。
- 配分の目安:
- 前半: 8割の力でリズムを安定させる。
- 後半: ゴールに向けてスピードを上げる。
② ターンの改善
ターン後の加速がスムーズでないと後半に余計な負担がかかります。
- ターン時のポイント:
- 壁を蹴る際に力をしっかり込め、体を一直線に保つ。
- ドルフィンキックの本数とタイミングを調整し、効率的に進む。
5. 陸上トレーニングの活用
水中での持久力や推進力を高めるためには、陸上での筋力・心肺機能トレーニングを取り入れることも効果的です。
① 体幹トレーニング
- プランクやサイドプランクを取り入れることで、水中での姿勢維持力を向上させます。
② インターバルランニング
- 例: 100mダッシュ × 8本(30秒間隔で繰り返す)
- 心肺機能を高め、酸素を効率よく使える体を作ります。
6. メンタルの強化
後半の粘りには、身体的な強さだけでなくメンタルの強さも重要です。
- 練習中から「ここが勝負どころ」と意識し、最後まで力を出し切る習慣をつける。
- レースの最後をイメージトレーニングすることで、自信を持って臨めるようにしましょう。
7. 50m後半を強化する練習メニュー例
練習メニュー例
- 50m × 10本(前半は8割、後半全力)
- 休息30秒
- 100m × 4本(50mごとにスプリットタイムを確認)
- ドルフィンキック15m全力 × 5本(インターバル20秒)
まとめ
50mの後半でバテる原因を理解し、体力、技術、レース戦略を総合的に見直すことでタイムの改善が期待できます。
継続的な練習と戦略的な取り組みを通じて、自分に合った方法を見つけ、レース本番での後半の強さを発揮しましょう!
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