
平泳ぎのスタートやターン後に行う「ひとかきひとけり」は、競技中の重要なテクニックのひとつです。
この動作を正しく行うことで、スタートやターン後のスピードを最大限に活かし、スムーズに次の泳ぎへ移行できます。
本記事では、ひとかきひとけりの基本動作、推進力を高めるためのコツ、効果的な練習方法について詳しく解説します!
1. ひとかきひとけりの基本構成
「ひとかきひとけり」は、以下の4つの要素で構成されています。
① ストリームラインの維持(最小限の抵抗で進む)
✅ 目的: 水の抵抗を最小限に抑える。
✅ ポイント:
- 両腕を頭の後ろではなく、耳の後ろにピッタリつける(頭が前に飛び出ると抵抗になる)
- 肩をすぼめて耳を挟むようにし、体を一直線に保つ
- 腹筋と背筋を使い、不要な動きを排除する
② ドルフィンキック(推進力を加える)
✅ 目的: ストリームラインを維持しながら、効率よく前進する。
✅ ポイント:
- 減速を感じる瞬間に行う
- スタートやターン後、壁を蹴った直後はスピードが最大
- 減速を感じ始めたタイミングでドルフィンキックを1回行う
- ストリームラインを崩さずに行う
- キック中も体を一直線に保つことで、推進力を無駄にしない
- キック後すぐにひとかきに移行する
- 減速する前にひとかきを開始し、スムーズに移行する
③ ひとかき(アームプルで一気に加速)
✅ 目的: 最大限の推進力を得る。
✅ ポイント:
- 両腕を肩幅より少し広げ、胸の下から太ももに向かって水を押し出す
- 肘を曲げて手のひら全体で水をしっかり捉える
- プルが終わったら、しっかり気をつけ姿勢で最大推進力へ
- その後、腕を素早く前に戻してストリームラインに復帰
④ ひとけり(平泳ぎのキックで加速)
✅ 目的: 減速を防ぎ、スイムにスムーズに移行する。
✅ ポイント:
- かかとをお尻に引きつける(膝を開かない!)
- 足の裏で水を押し出しながら、手を前方に伸ばしてストリームラインに戻る
2. 推進力を高めるコツ
✔ ① 正しいストリームラインを作る
✅ 頭からつま先まで一直線を意識し、余計な動きを排除する
✅ 腹筋と背筋を使って体を固定し、水の抵抗を最小限にする
✔ ② ドルフィンキックの効果を最大化
✅ 腰を起点に波の動きを作り、体全体を連動させる
✅ 足首の柔軟性を高めるため、日常的にストレッチを行う
✔ ③ ひとかきの質を高める
✅ 肘を高く保ち、水を押す力を最大限に引き出す
✅ スイムパドルを使った練習で、水を捉える感覚を身につける
✔ ④ キックと手の動きを連動させる
✅ 手を前方に戻しながら平泳ぎのキックを行い、推進力をスムーズに次の動作へつなげる
✔ ⑤ 動作のタイミングを最適化
✅ 減速を感じ始めるタイミングで次の動作を行う(早すぎても遅すぎてもNG)
✅ 加速直後に次の動作をしてしまうと大きな抵抗を受けるので注意!
3. 効果的な練習方法
✔ ① エンドレスひとかきひとけり
✅ 目的: 各動作を確認しながら正確さを高める
✅ 方法:
- プールで潜水状態になり、ひとかきひとけりを連続して繰り返す
- 動作の流れやタイミングを意識し、止まらないように練習する
✔ ② スロー動作練習
✅ 目的: 各動作を細かく意識し、効率を高める
✅ 方法:
- 通常よりもゆっくりした速度でひとかきひとけりを行う
- 手や足の動き、キックのタイミングを細かく確認しながら練習する
- どの動作で最も推進力が生まれるかを体感する
✔ ③ 動作分解練習
✅ 目的: 各動作を個別に強化し、正確性を向上させる
✅ 方法:
- ストリームライン練習 → 壁を蹴った後、体を一直線に保つ姿勢を数秒間維持
- ドルフィンキック練習 → ストリームラインを保ちながら、腰を中心に1回のキックを意識的に行う
- ひとかき練習 → 浮かんだ状態で腕だけを動かし、水を捉える感覚を強化
✔ ④ 動画分析
✅ 自身の泳ぎを動画で撮影し、ドルフィンキックのタイミングや姿勢を確認
✅ 修正点を明確にし、練習で改善
4. 注意点
⚠ 力を入れすぎない → 力みは動きを硬くし、効率を低下させる
⚠ 水の抵抗を減らす → ストリームラインを崩さず、余計な動きを排除する
⚠ タイミングを守る → 動作がバラバラにならないように、流れを意識する
5. まとめ
ひとかきひとけりは、平泳ぎのスタートやターン後のスピードを維持するために欠かせない技術です。
✅ 正しいストリームラインの維持
✅ 効果的なドルフィンキック
✅ 質の高いひとかきとひとけり
✅ タイミングを意識した動作
これらをマスターすることで、推進力を最大化し、レースでの記録向上につながります!
継続的な練習を取り入れて、競技パフォーマンスを向上させましょう!
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