防水ウォッチや心拍計を買って「これでプールでも心拍管理だ」と意気込んだのに、表示が思ったより低くて戸惑う——そんな声をよく聞きます。
じつは水中の心拍は、陸で走ったときより低めに出るとされています。陸の数字の感覚をそのまま持ち込むと、強度を読み違えることがあります。この記事で、プールで心拍計を使うときの注意点を整理します。

コーチ、防水ウォッチを買ったんですが、プールだと心拍が思ったより低く出るんです。故障でしょうか?

いえ、正常ですよ。水中の心拍は、陸のランニングより10〜15拍ほど低く出るとされています。だから陸のゾーン表をそのまま当てはめず、体感とセットで見るのが安全です。
先に結論
プールの心拍は「少し割り引いて」体感と併せる
- 低めに出る:水泳の最大心拍は陸(ランニング)より10〜15拍ほど低く出るとされる
- そのまま使わない:「220−年齢」や陸向けゾーン表を、そのままプールに当てはめない
- 体感と併用:数値は少し低めに出るものと見て、体感(楽〜ややきつい)と必ず併せる
- 発展:より自分に合わせるなら、安静時心拍を使うカルボーネン法
数字は「少し割り引いて」見て、体感とセットで判断するのが安全です。
なぜ水中の心拍は低く出るのか
同じくらいきついと感じても、泳いでいるときの心拍は走っているときより低めになりやすいと言われます。水平の姿勢で血液が心臓に戻りやすいこと、水に浸かること自体の作用、水の冷たさなどが関係するとされます。細かい仕組みは覚えなくても、「水中では同じ努力でも数字が控えめに出る傾向がある」と知っておけば慌てずに済みます。
陸のゾーン表を、そのまま当てはめない
市販のウォッチやトレーニング表は、陸上の運動を前提にしていることが多いです。「220−年齢」やそのゾーン分けをプールに持ち込むと、数字が低めに出るぶん「もっと追い込まないと」と感じがち。でも実際は、体はしっかり働いているのに数字だけ控えめ、というケースが少なくありません。陸の表は「だいたいの参考」くらいに留めましょう。
体感(RPE)と併せる
いちばん大事なのは、数字を体感と一緒に見ることです。主観的な強度の感じ方を「RPE」と呼びます。
- 楽〜ややきつい:会話ができ、長く続けられそう(アップ・ベース・ゆっくりの日)
- ややきつい〜きつい:会話が途切れがち(持久力を伸ばす中心の強度)
- かなりきつい:数本しか続かない(スピードや本番に近い練習)
心拍が低めに出ても、体感が「かなりきつい」なら、それはもう高い強度です。数字に引っ張られて無理をするより、体感を信じるほうが安全です。
もっと個人差を反映したいなら
「220−年齢」はおおまかな目安で、実際の最大心拍は人によってばらつきます。もう少し自分に合わせたいなら、朝起きたときに測る安静時心拍を計算に取り入れる「カルボーネン法」という考え方があります。数値はあくまで目安で、個人差が大きい点は前提にしておきましょう。



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