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水の抵抗を減らす姿勢とストリームラインのコツ

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「昔は力で泳いだもんだ」——そう言い切る人ほど、実は損をしているかもしれません。水泳歴の長いシゲさんが、よしのりコーチに我流の持論をぶつけるところから、今日の話は始まります。

シゲさん
シゲさん

コーチ、俺は昔から思ってるんですけど、水泳なんて結局は力ですよ。腕と脚をガッと動かせば進む。それで長年やってきたんですから。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

シゲさん、それだけ長く続けてこられたのはすごいことです。前に進みにくい時は、パワーだけでなく姿勢・呼吸・タイミング・抵抗を分けて確認しましょう。

シゲさん
シゲさん

力じゃない? じゃあ何だっていうんですか。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

水の抵抗です。受ける抵抗を減らせば、同じ力でもスッと前に進むようになるんです。

進まないとき、多くの人は「もっと強く」と考えます。でも水の中では、力で押し切るより姿勢を整えて受ける水の量を減らすほうが、ずっと効率よく進めるとされています。

先に試す3点

壁を蹴る前に形を作り、5mまでの減速を比べる

  1. 手を重ね、無理のない範囲で腕を伸ばす
  2. 頭を反らさず、腕・胴体・脚の向きをそろえる
  3. 同じ強さで蹴り、どの姿勢が遠くまで速度を保てるか比べる
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まず結論|力を足す前に、抵抗を減らす

  • 水の抵抗(抗力)は、主に姿勢・体の前面の大きさ・泳ぐ速さの3つで決まるとされる
  • 頭を腕で挟んで一直線にする完全ストリームラインで、形状抵抗を大きく減らせると言われる
  • 腕・頭・胴体の位置で抵抗は変わる。割合は速度や測定条件で異なる
  • けのび・壁の蹴り出し・各ストロークで「頭〜背中〜脚を一直線」が基本
  • 水面に近すぎると造波抵抗が増える面もあり、深さのバランスも大切

水の抵抗は、力で押し切るより姿勢を整えて受ける量を減らすほうが効果的です。

シゲさん
シゲさん

「減らす」って発想がそもそも無かったなあ。俺はずっと「足す」ことしか考えてなかった。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

多くの人がそうなんです。だから順番に見ていきましょう。まず、その水の抵抗が何で決まるのか、からです。

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水の抵抗は何で決まるのか

泳いでいるとき体が受ける抵抗(抗力)は、主に3つで決まるとされています。1つ目は姿勢(どんな形で水を進むか)、2つ目は体の前面の大きさ(進行方向にどれだけ水を受け止める面積があるか)、3つ目は泳ぐ速さです。

抵抗を決めるもの自分ですぐ変えられる?
姿勢変えられる(まず整えたい)
体の前面の大きさ変えられる(細くまとめる)
泳ぐ速さすぐには難しい
シゲさん
シゲさん

この3つのうち、俺がすぐ手をつけられるのはどれなんですか。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

いい質問です。姿勢と前面の大きさですね。同じ速さでも、体が一直線に細くまとまっているほど、受ける水の量は減るんです。

シゲさん
シゲさん

うーん、でも俺、体は柔らかいほうじゃないし。昔から反り腰だって言われるし。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

柔軟性も姿勢に関わります。痛みのない範囲で、まず頭を上げすぎない・腰を反りすぎない位置を探しましょう。体が「く」の字になると前面投影面積が増えやすくなります。

完全ストリームラインの作り方

抵抗を減らす基本の形が、ストリームライン、つまりけのびの姿勢です。両腕を頭の上で伸ばし、手を重ね、頭と胴体の向きをそろえます。ただし肩の可動域には個人差があるため、痛みを我慢して「耳を完全に隠す」形へ押し込む必要はありません。

シゲさん
シゲさん

頭を挟むって、俺の若い頃はそんなに言われなかったな。どのくらいしまえばいいんです?

よしのりコーチ
よしのりコーチ

目安は、頭だけが腕の間から大きく出ないことです。頭の位置や腕の置き方で受ける抵抗は変わりますが、肩に痛みが出る形は続けません。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

チェックの順番は、指先・腕・頭・背中・お尻・脚先まで一本の線になっているか。鏡の前で陸上で作って、形を体に覚えさせるのもおすすめですよ。

シゲさん
シゲさん

陸でできるのか! それなら家でもやれるな。案外、今どきのやり方も悪くない。

壁の蹴り出しで差がつく

ターン後の蹴り出しは、抵抗を減らす効果を体感しやすい場面です。壁を離れた直後は泳速度が高く、姿勢が崩れると減速も大きくなります。

シゲさん
シゲさん

いちばん速い瞬間…そこで姿勢が崩れてたら、もったいないってことですか。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

そのとおりです。崩れているとせっかくのスピードをすぐ失います。だから壁を蹴る前に、まず完全ストリームラインを作ってから蹴り出すのがコツです。蹴った後も頭を腕で挟んだまま、細く長く保つ。

シゲさん
シゲさん

蹴り出す深さは、深いほうがいいんですか。俺は昔から深く潜れって教わったけど。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

そこは一概には言えないんです。浅すぎると水面の波の影響を受けやすく、深すぎると浮き上がるのに時間がかかる。個人差があるので、自分が一番スーッと伸びる深さを何度か試して見つけてください。

どの泳ぎでも「一直線」を意識する

ストリームラインは、けのびや蹴り出しだけのものではありません。クロール・背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライ、どの泳ぎでも、伸びる局面で頭〜背中〜脚を一直線に保つのが、抵抗を減らすカギです。泳いでいる最中に意識したいポイントを整理します。

泳ぎながら意識することなぜ効くか
目線を落ち着かせる(クロールなら斜め下〜真下)前を見上げると頭が上がり、お尻と脚が沈んで前面が大きくなる
お尻を落とさない(体幹を軽く保つ)脚が下に垂れて沈むと、抵抗が一気に増える
かいた後に伸びる時間を作るひとかきごとに前へ長く運ぶと、一直線の時間が増える
シゲさん
シゲさん

うっ…全部いっぺんに直せる気がしないな。あれもこれもと言われると、昔のやり方に戻したくなる。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

一度に全部は誰でも無理ですよ。だから1本ごとに「今日は目線だけ」みたいに一つに絞ると整えやすいんです。

シゲさん
シゲさん

なるほど、一つずつなら俺でも続けられそうだ。

続けるコツと注意点

姿勢づくりは、頭で分かっていても体がついてこないことが多いものです。だからこそ、毎回の練習の最初にけのびを数本入れて、その日の基準の姿勢を体に思い出させるのがおすすめです。短い距離でフォームに集中するほうが、長い距離をなんとなく泳ぐより身につきやすいとされています。

シゲさん
シゲさん

じゃあ深さは、浅いほど抵抗が少ないって考えていいんですか。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

そこは注意してほしいところで、水面に近すぎると造波抵抗、つまり水面の波による抵抗が増える面もあるんです。「浅ければ浅いほど良い」わけではありません。自分が一番進む深さや浮き具合を探るのが現実的です。

効果の出方には個人差があります。無理に体を反らしたり力みすぎたりすると、かえって肩や腰に負担がかかることもあります。もし泳いだ後に痛みや不調が続くようなら、無理をせず医療機関に相談してください。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

今のコーチやチームの指導があるなら、それを土台にしながら、今日の視点を一つ足してみる。それくらいの気持ちで取り入れてもらえたらうれしいです。

シゲさん
シゲさん

力でゴリ押しするより、まず姿勢を整えて抵抗を減らす、か。長年の我流も、少し見直してみます。明日は最初のけのびから意識しますよ。

よしのりコーチ
よしのりコーチ

その意気です、シゲさん。同じ強さで蹴って5mまでの伸びを比べると、自分に合う形を見つけやすいですよ。

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